マーケティングの7Pはコトラー教授が提唱したサービスマーケティング

マーケティング

マーケティングの7P

マーケティングの父とか神様と呼ばれるコトラー教授は、マーケティングの4P'sに、3P'sを足して、7P'sを唱えました。

マーケティングの4P'sとは、

  1. Product…製品
  2. Price…価格
  3. Place…流通
  4. Promotion…プロモーション
 の頭文字Pをとったマッカシー教授の理論で、コトラー教授が付け加えた3P'sとは、
  1. People(ピープル):人的サービスの質、従業員のクオリティ
  2.  Process(プロセス):商品の提供フロー 、提供方法
  3. Physical Evidence(フィジカルエビデンス):物的証拠(数字、空間、光、香り、デザイン、ユニフォーム等) 

で、これが

サービス・マーケティングの7P's

です。たとえば、ハンバーガー店は、ハンバーガーを売っている飲食業ですが、サービス・マーケティングにあてはめると、サービス業でもあります。

では、7P'sにあてはめてみましょう。

まずは4P

  1. Product(商品)…ハンバーガー
  2. Price(値段)…100円~セット価格
  3. Place(場所)…ハンバーガーを食べそうな人達が集まる場所
  4. Promotion(促進)…テレビCM、販促キャンペーン 等々

次に3P

  1. People(スタッフ)…スマイル0円
  2. Process(プロセス)…注文を受けてからハンバーガーを包装するまで50秒
  3. Physical Evidence(フィジカルエビデンス)…身体的証拠。たとえば、統一されたユニフォーム、赤地に黄色いMのロゴマーク

このように、単なる飲食業は(飲食という商品を売る)4Pですが

(たとえば、スタッフは私服ですが)、サービスを商品として取り入れた飲食業(たとえば、高級レストラン等)は、7Pであることが分かります。

無関係そうな歯科医にも当てはまる

サービス・マーケティングの例として、拙著「あなたが会社の利益を殺す犯人だ」に歯科医の例を書きました。

歯科院が新規の患者を獲得するには、サービスの可視化と具体化が必要であり、それは、

  • 入りやすい玄関であったり、
  • 瀟洒な建物であったり、
  • おしゃれなスリッパであったり、
  • 受付の優しげな歯科衛生士だったり、
  • 痛く無いかどうか気づかう心くばり
だったりします。どれもこれも、一見、歯科医の治療とは全く無関係に思えますが、歯科医の技術は、治療を受けなければ実感できませんので、歯医者の先生が、

「私は、名医です!腕利きの歯科医です!」

と、ナンボ声高に叫んでも無意味(笑)

人は、まるで幽霊のように、目に見えるもの信じやすいし、目に見えないものは信じにくいので、見えるように可視化しなければなりません。なので、

  • 誰に対して、どのようなサービス(商品)を売るのか?
  • 欲しい患者の年代は?保険診療の患者か?これから増えそうな自由診療か?
  • どの場所に、どういう理由で、どんな規模の施設を構えるか?
  • どれくらいの売上を目指して、どれくらいのキャパシティにするか?
  • そのための体制づくりにかかる予算は?予算の財源は?
  • ターゲットを受け入れやすくするには、どのような院内設備にするか?
  • 競合調査は? 自分の他に選ばれる候補がいるかどうか?競合対策は?

といった戦略から始まり、浮沈をかけた大掛かりな作戦になります。

※注意※

このサイトを読んでいるほどであれば重々お分りになっていると思いますが、サービス・マーケティングとは

「おしゃれなスリッパを揃える」

ような小手先の小技のことではありません。戦略ですから、費用も労力もかかります。

え?サービスマーケティングという作戦なくして儲かっている医院は、どういうことなのかって?

商才があったか、ラッキーだった♪ということです(笑)

ハンバーガーショップにしても、歯科医にしても、サービスに業界の垣根はありません。

個人が顧客のビジネス(BtoC)は、すべてサービスであり、コンタクトポイントにおいては、サービスマーケティングが当てはまります。

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