企業理念と経営理念の作り方とは?企業理念と経営理念の違い

企業理念と経営理念の違いは?行動規範や行動指針の作り方

企業理念や経営理念の『理念』とは?

理念とは考え方のことです(辞書を引いてみて下さい)

たとえば、経営理念は、経営者の考え方ですから、経営者の言葉になります。

一方、企業理念は、法人としての考え方ですから、企業体としての言葉になります。

理念は、価値観(何を考えていて)の理念と、行動(どう動くか)の理念に分かれます。

何を考え、どう動く会社なのか?ということですね。

価値観の理念

どんな考えを持った相手か?によって、人は、尊敬もすれば、忌避もします。

理念によってのみ、「当社は(私達は)こういう考えで企業活動している」という思いを伝えられます。

理念を作るということは、(プライベートならばいざ知らず)勤務中は、

個人個人の価値観よりも、会社の価値観で動く

ということ。それを内外へ示すのが価値観の理念です。

行動の理念は三つ以上(すべて作ったほうが良いでしょう)

理念は、企業に集う従業員の行動を律することができます。

理念がなければ、年齢も、社会経験も、何もかも異なる個人の価値観を判断基準に動きますから、三面記事に載るなどして、会社に迷惑がかかる事態も起こり得ます。

作るのは3つ。
  1. 行動規範(すべき&すべからず)
  2. 行動基準(現場での判断の基準)
  3. 行動指針(方向性)
規範は、守るためにありますから、わかりやすく作りましょう(理解できなければ守れません)

20代の常識と、50代の意識は、親子ほどに違いますので、
「これくらい、わかるだろう」
という思い込み(バイアス)に惑わされずに、理解できるかどうか、守れるかどうか、すべての年代の従業員に聞きながら作るとよいでしょう。

価値観の理念は八つ以上(すべて作る必要ありません)

企業理念、経営理念、社是、社訓、創業理念、経営思想、経営哲学、企業憲章etc.

理念の可視化は六つ以上(すべて作る必要ありません)

社章、ロゴタイプ、タグライン(キャッチコピー)、身だしなみ、清潔感、統一感

目に見えない法人の人格を言葉にして、キャラ立ちさせると、社の個性が際立ち、ライバルとの差別化になり、社会や、まだ取引の無い新規客に信用してもらえて、既存客からの信用も増し、顧客を増やせます。

事例(社名を伏せるために脚色)


まるで、初心者が運転しているようにトロトロ走るスポーツカーの後ろを、運送会社のトラックが走っていました。

例)「理念は企業の価値観を示す」へ続く

まずは経営価値を公表しよう

あなたの会社が大切にするものを公表しましょう。それが経営価値になります。(ファイナンスの企業価値とは異なります)

人材、技術、お客様、環境、ものづくり、個人情報、株主、社会とのつながり等々、各社それぞれに大事なものがあります。その

大切なもの(経営価値)が、すべての理念に通じるブレない基軸

なります。

行動系【1】行動基準の作り方

  • とるべき行動に迷ったとき、判断の基準となる行動基準を作りましょう。
  • たくさんあると、覚えられませんので、一つで充分です。
たとえば、顧客優先が大事(経営価値)ならば、先の例の場合
「歩行者は、お客様かも知れないから、歩行者(=お客さん)が最優先」
という行動基準につながります。

行動系【2】行動指針の作り方

指針は、東西南北、どちらの方向へ行くか?という方向性ですので、
「模範ドライバーたれ」
のようにざっくりとした方針を掲げて下さい。

行動系【3】行動規範の作り方

規範は「~すべきである」「すべきではない」という具体的な指示です。
是非を対比させた社是や、経営者の教えである社訓と似ていますが、社是は一社に一つ。社訓は、すべき論ではなく、教えですから、異なります。

価値観系【1】社是とは?

社是は、国是のように、「この考え方や、方向性で行く」 という(企業の)大方針を、一つだけ、数文字に凝縮したセンテンス(まとまった内容を表現し、言い切ったフレーズ)のこと。
国是の場合、
  • 非核三原則=[是]米国の核の傘に入るぞ。[非]戦争しないぞ。
  • 鎖国=[是]幕府だけが貿易して儲けるぞ。[非]基督教を禁止するぞ。
  • 永世中立=[是]自分の国は自分で守るぞ。[非]軍事同盟しないぞ。

という

是と非の対照

になり、これが、企業の場合、社是になります。(社是の作り方も御覧ください

価値観系【2】社訓とは?

社訓は、創業者や経営者が作った、従業員に守ってもらいたい訓示や訓戒です。(社訓の作り方も御覧ください

価値観系【3】顧客への約束

これから取引が始まる新規客へ「これだけは守る」と約束しましょう。

価値観系【4】できること(現在)

(何を売っているか?ではなく)何ができるのか?できることを伝えましょう。誤解を招きそうな場合は、できないことも伝えましょう。

価値観系【5】やってきたこと(過去)

  • 営利追求活動…どんな事業で社会(顧客)から利益を受け取ってきたか伝えて下さい。
  • 社会還元活動…社会から受け取った利益を、社会へ還元するべく、社会のために、やってきたことを伝えて下さい。たとえば、公共の場の清掃、NPO支援、寄付(国連食糧支援、ユニセフ、国境なき医師団、被災地、日本赤十字社、あしなが育英会ect.)

価値観系【6】やろうとしていること(未来)

事業や会社の未来予想図を見せてあげて下さい。たとえば、
  • 研究開発、
  • ソーシャルビジネス(社会問題を解決するための収益事業)、
  • コミュニティビジネス(地域資源の活用により地域を活性化させるビジネス)、
  • 動物保護支援、
  • 出産・育児・子育て支援、
  • 介護支援、
  • 防災・被災地支援、
  • SRI(社会的責任投資)ect.。

価値観系【7】企業展望(夢)

会社の夢を語って下さい。

価値観系【8】企業憲章

  • CSR(企業の社会的責任)、
  • ISO(社会的責任における国際規格)、
  • コンプライアンス(法令順守)、
  • コーポレートガバナンス(企業統治)
等を宣言して下さい。

価値観系【9】ソーシャルメディアポリシー

社員やアルバイトがインターネットに書き込み、会社を巻き込んで、炎上しないように、定めたルールを公開して下さい。

価値観系【10】経営思想

経営するにあたって、企業という集団へ対する考え方や、社会へ対する考え方を、経営者の言葉にして下さい。

価値観系【11】経営哲学

今のままの経営で良いのか?という経営思想への懐疑や、こうあるべきだという経営の根本の追求を、経営者の言葉にして下さい。

価値観系【12】経営方針

  • ~分野へ進出
  • ~事業を強化
  • 十年以内に業界一位
  • 売上○○億達成
  • 有利子負債の削減
等々、経営計画や経営戦略とつながりのある経営の目標を掲げて下さい。

価値観系【13】創業理念

創業者が創業した考え(理念)を伝えて下さい。

価値観系【14】経営理念

経営者の考え(理念)を伝えて下さい。理念(考え)ですから、ここまでの各項目と重複しても結構です。
ちなみに、パナソニックの創業者である松下幸之助さんは

「経営理念を確立して、浸透させれば、その事業は、半分成功したものと同じ」

と遺しています。
翻せば、

「経営理念を確立せず、あるいは、浸透させられなければ、その事業は、半分失敗したものと同じ」

ということ。

価値観系【15】企業理念

法人としての考え(理念)を伝えて下さい。考えですから、企業理念の四文字を使わなくても構いません。

たとえば、Google社は「10の事実」というタイトルで、次のようなポリシー(方針)を掲げています。
1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものは、みな後からついてくる。
2.一つのことを、とことん極めて、うまくやるのが一番。
3.遅いより、速いほうがいい。
4.ウェブ上の民主主義は機能します。
5.情報を探したくなるのは、パソコンの前にいるときだけではない。
6.悪事を働かなくても、お金は稼げる。
7.世の中には、まだまだ情報があふれている。
8.情報のニーズは、すべての国境を越える。
9.スーツがなくても真剣に仕事はできる。
10.「すばらしい」では足りない。

可視化系

以上の行動系と価値系を基軸に、可視系(身だしなみ、清潔感、統一感、ロゴマーク、ロゴタイプ、タグライン)を作ると、一貫性のある

ブレない可視化

が可能になります。
たとえば、スペインのトヨタでは、

「おい、見ろよ。故障したトヨタのボンネットを開けて、美女が困っているぜ。助けよう」
「やめときな。それは何かのワナだ。だって、故障したトヨタなんか、見たことないだろう?」

というTVCMを放映しました。トヨタ車は故障しにくいという価値を、見事に可視化したCMです。

まとめ

こうした理念を作り上げることでキャラが立ち、個性的になり、あなたの会社に合った、ほしい顧客が増え、末永く売上を支えてくれる優良顧客になっていきます。
すべて公開する必要ありませんが、情報量が多ければ多いほど、よく理解してもらえます。

理念集を作りたい

  • 作りたいけれども、
  • 考える時間がない
  • いい言葉が思い浮かばない
  • 創作が得意なスタッフがいない
という場合は、作品レベルの理念集を作るべく、理念作家が、お手伝いします。

理念作家を募集しています

理念は、企業それぞれが誇る魂です(魂魄としての価値を置くかどうかは経営者の判断次第ですが)。

その魂を、格調高いオリジナルの文章として創造できる理念作家を募集しています。条件は、
  1. 三冊以上の(ビジネス書の)著書があること
  2. 創業者であること(創業の苦労を知っていること)
  3. 経営者であること(経営思想や経営哲学等、経営者と同じ目線で話せること)
  4. 他社の理念を創った経験があること
  5. 顧客十戒のように、作者の代名詞となる理念が公開されていること(顧客の十戒で検索してみて下さい。いろいろ出てきます)
以上の五項目を全て兼ね備えた作家先生からの応募をお待ちしております。

顧客の十戒

企業理念と経営理念の作り方-まとめ


既存客に、新規客に、記者に、紹介者に、社員の家族に、社会に、こう思ってもらいたい理念集を社内外へ掲げて信頼を得るには、無形(考え)を 、有形(文字)にして伝えましょう!

伝わらなければ 無きも同然ですからね。

経営戦略とは?ヒト・モノ・カネの経営戦略を完全可視化へ続く

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